名古屋大学防災アカデミー

第30回 「液状化の謎に迫る −地盤工学のアプローチ−」

講師: 浅岡 顕(名古屋大学教授)
場所: 環境総合館1階 レクチャーホール
日時: 2007年6月27日(水)18:00-19:30






セミナーに参加しての感想

 今日のお話はとても難しい内容でしたが、研究者でない市民にも 分かるように工夫された話で、大変よい内容でした。ところどこ ろ理解できなくなる場所もありましたが、最終的には「砂」と 「粘土」の違いがちゃんと分かりましたし、盛土を作る場合に、 盛土本体だけでなく、その下の地下構造も考えて工事を行う必要 があることなど、興味深く拝聴しました。
 地盤力学については、何も分かってない真っ白な状態でしたが、 今回の防災アカデミーで話を伺ったことで、少しずつ色が染みて いくように、その一端を知ることができました。また、地盤力学 は地震と関係が深そうだと予想していましたが、拝聴してみて、 これまであまりつながりのない学問だったようだと感じ、不思議 に感じました。これからこのような分野間の連携が深まり、さら にいろいろな成果が出ることを期待しています。
間瀬トシ子(あいち防災リーダー会)

 講演では、液状化の発生するメカニズムを、粘土と砂の性質の 違いなどを踏まえたうえで解説していただいた。やや専門的な内 容が多く理解しきれない部分もあったが、 液状化に関する知識を 深めることができたと思う。
 液状化について我々が最も気になるのは、やはり「自分の家や 会社(学校)が、地震時に液状化の被害を受けるのか」という点 ではないか。これから新たに建物を建設する場合は、資金さえあ れば事前に地盤改良や基礎の強化などの対策を取ることができる はずであるが、既に建物の建設が済んでしまっているような場合 でも、対策を取ることができるのだろうか?もし、何か有効(か つ安価)な対策があれば、今後の液状化対策がより進むのではな いかと思った。
 また、講演後の質疑応答の中で出てきた「液状化が発生すると 建物自体の揺れは小さくなる」という話題も興味深かった。地震 による被害については、液状化だけでなく建物の揺れの影響も考 えて、総合的な対策を取る必要があるのではないかと感じた。
坂上寛之(株式会社ファルコン)

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